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デバイス物理学:調整可能なモアレ量子幾何学によって実現可能になったインテリジェント赤外センシング
Nature 604, 7905 doi: 10.1038/s41586-022-04548-w
固体中のブロッホ波動関数の量子幾何学的性質、すなわちベリー曲率と量子計量は、電子の基底状態や励起状態の挙動に大きな影響を及ぼすことが知られている。バルク光起電力効果(BPVE)は、励起光の偏光に依存する非線形現象で、光学遷移における量子幾何学的性質に大きく支配される。グラフェンやモアレ系では、量子幾何学に関連する興味深い強相関現象が報告されているものの、この創発的なプラットフォームにおいて赤外BPVEはまだ観測されていない。今回我々は、ねじれ二重2層グラフェン(TDBG)において、モアレ誘起対称性の強い破れと量子幾何学的な寄与に起因する、5 μmと7.7 μm波長での調整可能な中赤外BPVEを観測したことを報告する。この光応答は、励起光の偏光状態に大きく依存し、外部電場によって高度に調整可能である。量子幾何学的特性のこうした広い調整可能性によって、畳み込みニューラルネットワークを用い、3 × 3 μm2というサブ波長の占有面積しかない単一ねじれTDBGデバイスを1つだけ用いて、全ストークス偏光測定と波長検出を同時に実現することが可能になった。今回の成果によって、モアレ制御された量子幾何学が光と物質の非線形相互作用の調整に果たす独特な役割が明らかになっただけでなく、極めて小型でオンチップ方式の将来のインテリジェントセンシング技術への道筋が特定された。

