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分子生物学:ポリ(A)尾部中のN6-メチルアデノシンはVSG転写産物を安定化する

Nature 604, 7905 doi: 10.1038/s41586-022-04544-0

RNA修飾は遺伝子発現の重要な調節因子である。ブルース・トリパノソーマ(Trypanosoma brucei)では、転写はポリシストロン性であり、従って調節の大半は転写後に行われる。この寄生虫ではN6-メチルアデノシン(m6A)が見つかっているが、その機能は不明である。今回我々は、RNA免疫沈降法を用いて、m6Aが342の転写産物に多く含まれていて、変異性表面糖タンパク質(VSG)をコードする転写産物に高濃度で存在することを明らかにした。m6Aのおよそ50%は、活発に発現されているVSG転写産物のポリ(A)尾部に存在する。m6A残基は、短縮化とmRNA分解が起こる前にVSGポリ(A)尾部から除去される。コンピューター解析により、ポリ(A)尾部中のm6AとVSG遺伝子の3′非翻訳領域中の16merモチーフとが結合することが明らかになった。遺伝学的手法を用いて、この16merモチーフが、m6Aをポリ(A)尾部に取り込むのに必要なシス作用性モチーフとして働くことが判明した。VSG遺伝子の3′非翻訳領域からこのモチーフを除去すると、ポリ(A)尾部からm6Aが失われ、短縮化とmRNA分解が迅速に起こる。我々の知る限り、これは真核生物のポリ(A)尾部で初めて見つかったRNA修飾の例であり、転写後の遺伝子調節機構の1つがこれで明らかになった。

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