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エネルギー科学:40%の熱光起電力効率

Nature 604, 7905 doi: 10.1038/s41586-022-04473-y

熱光起電力(TPV)は、光起電力効果を通して主に赤外波長の光を電気に変換するもので、現代の発電に広く使われているタービンより温度の高い熱源を用いてエネルギーを貯蔵・変換する方法を実現できる。一体型裏面反射体とタングステンエミッターを用いて2000°Cで効率29%のTPV(図1a)が初めて実証されて以来、TPVの製造は改善され、性能も向上してきた。しかし、TPV効率は50%を超え得るという予測にもかかわらず、これまでに実証されている効率は、温度が1300°C未満と大幅に低いものの、最高でもまだ32%にすぎない。今回我々は、効率が40%を超えるTPVセルを作製・測定したことを報告するとともに、高バンドギャップタンデム型TPVセルの効率を実験的に実証する。今回のTPVセルは、1900~2400°Cのエミッター温度に最適化された1.0~1.4 eVのバンドギャップを持つIII–V族材料からなる2接合型デバイスである。このセルは、バンド端スペクトルフィルタリングの概念を利用して高い効率を得ており、高反射性裏面反射体を用いて、使用できないサブバンドギャップ放射をエミッターへ跳ね返している。電力密度2.39 W cm−2、エミッター温度2400°Cで動作する1.4/1.2 eVデバイスの最大効率は、(41.1 ± 1)%に達した。また、電力密度1.8 W cm−2、エミッター温度2127°Cで動作する1.2/1.0 eVデバイスの最大効率は、(39.3 ± 1)%に達した。これらのセルは、熱エネルギーグリッド蓄電用のTPVシステムに一体化でき、給電指令可能な再生可能エネルギーを実現できる。これによって、熱エネルギーグリッド蓄電で、電力グリッドの脱炭素化を可能にするほど十分高い効率と十分低いコストを達成する道が開かれる。

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