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材料科学:組成むらによる引張延性と超高強度の融合

Nature 604, 7905 doi: 10.1038/s41586-022-04459-w

ナノ結晶粒を有する金属は、2 GPaに近い極めて高い強度を示す。しかし、全ての結晶構造の中で最も延性の高い面心立方構造をとる金属であっても、そうした極端な粒界強化は、ほぼ全ての引張延性の喪失につながるが。今回我々は、ナノ結晶性ニッケル–コバルト固溶体が、面心立方の単相のまま、約2.3 GPaという引張強度と、破断までの伸びが約16%というかなりの延性を示すことを実証する。引張強度と延性のこうした類を見ない組み合わせは、高濃度固溶体の組成むらによって実現される。このむらは、積層欠陥エネルギーと格子ひずみを1~10 nmの長さスケールにわたって空間的に変化させるため、転位の動きに大きな影響を及ぼす。ナノ結晶粒内の空間は厳しく制限されているにもかかわらず、こうした転位の動きは緩慢になり、転位の相互作用、結合、集積が促進される。その結果、流動応力が増大し、同時に転位の蓄積が促進されて、ひずみ硬化、ひいては延性が増大する。一方、転位線に沿ったセグメント脱離によって、必然的に活性化体積が小さくなるので、ひずみ速度感受性が増大し、引張流動も安定化される。従って、転位の伝播に抵抗するむらのある景観によって、高い流動応力下で引張延性を維持する強化機構が得られる。

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