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生理学:ヒトとマウスの白色脂肪組織の単一細胞アトラス
Nature 603, 7903 doi: 10.1038/s41586-022-04518-2
白色脂肪組織は、かつては形態的にも機能的にも特徴のない組織と考えられていたが、現在では、動的で可塑性があり不均一で、エネルギー恒常性、グルコースや脂質の処理、血圧の制御、宿主防御などの幅広い生物学過程に関与していることが知られている。高脂肪食の摂取などのさまざまな代謝ストレッサーは、脂肪の形態、生理学的性質、細胞組成を大きく変化させる。また、体脂肪蓄積状況の変化は、インスリン抵抗性、脂質異常症、2型糖尿病に関連付けられている。今回我々は、さまざまな体重のヒトとマウスの皮下白色脂肪と内臓白色脂肪について、単一細胞の分解能で詳細に調べ、細胞アトラスを作製した。我々は、脂肪細胞、脂肪幹細胞と前駆細胞、血管細胞、それに免疫細胞の複数の亜集団を見つけ出し、生物種や食餌条件による違いと共通点を明らかにした。さらに我々は、特定の細胞タイプと代謝疾患リスクの上昇とのつながりを明らかにし、痩せと肥満の状態での脂肪ニッチ中の個々の細胞タイプ間の相互作用を包括的にまとめた、初めての「青写真」を示す。これらのデータは、生物種、貯蔵部位、栄養状態にわたって、白色脂肪組織の機能に関わる遺伝子、形質、細胞タイプを調べるのに役立つ詳細な情報資源となるだろう。

