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神経科学:FSHの遮断はアルツハイマー病マウスで認知機能を改善する
Nature 603, 7901 doi: 10.1038/s41586-022-04463-0
アルツハイマー病は高齢女性での発症が多く、認知機能の低下は、閉経移行期における内臓肥満やエネルギー恒常性の調節異常、骨量低下に追従して急激に悪化する。マウスで卵胞刺激ホルモン(FSH)の作用を阻害すると、体脂肪の減少、熱産生の上昇、骨量の増加、血清コレステロールの低下が引き起こされる。今回我々は、アルツハイマー病の特徴を示すマウスで、FSHが、海馬と皮質のニューロンに直接作用してアミロイドβとタウの沈着を加速し、認知機能を障害することを示す。これらのマウスでFSHの作用を阻害すると、ニューロンのC/EBPβ–δ-セクレターゼ経路を阻害することで、アルツハイマー病様の表現型が消失した。これらのデータは、閉経期のアルツハイマー病病態生理の増悪において、血清FSHレベルの上昇が持つ因果的役割を示唆するだけでなく、アルツハイマー病、肥満症、骨粗鬆症、脂質異常症を同一のFSH阻害剤で治療できる機会も示している。

