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生態学:数十年にわたる火事抑制によるサバンナの炭素蓄積量の増加は限定的だった
Nature 603, 7901 doi: 10.1038/s41586-022-04438-1
サバンナは地表の5分の1を占め、陸域の純一次生産の3分の1に寄与していて、全球の燃焼面積の4分の3、全球の火事による炭素排出量の半分以上がサバンナによって説明される。こうした生態系での炭素隔離を増やす手段として、火事の抑制と植林が提案されている。しかし、サバンナにおける生態系全体の炭素貯蔵量の確固とした定量化は、特に火事のレジームが変化した状況では十分に行われていない。今回我々は、アフリカの中湿性サバンナにおける、60年以上にわたる火事の排除に対する生態系全体の炭素応答の最初期の直接評価の結果を示す。火事の抑制によって、森林被覆は78.9 ± 29.3%増加したにもかかわらず、生態系全体の炭素貯蔵量はわずか35.4 ± 12%(平均 ± 標準誤差)しか増加しておらず、全期間では23.0 ± 6.1 Mg C ha−1の増加、平均では約0.35 ± 0.09 Mg C ha−1 year−1の増加に相当することを見いだした。これは、これまでの想定より1桁以上少ない。また、火事の多いサバンナでは、特にバイオマスや深層土壌に多くの地下炭素が存在していた。こうした地下のリザーバーは、植林や火事抑制の計画では十分に考慮されていないが、特にこれに付随する生物多様性や機能の喪失を考慮すると、サバンナの10年間の炭素隔離能力は無視できるほど小さいことを意味している可能性がある。

