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量子物理学:量子コンピューターを用いたフェルミオン系の量子モンテカルロ法の不偏化
Nature 603, 7901 doi: 10.1038/s41586-021-04351-z
相互作用する多電子問題は、科学においていくつかの非常に困難な計算課題をもたらしており、多くの分野の応用に不可欠である。こうした問題の解によって、化学反応性や反応速度論などの量子系の特性の正確な予測が可能になるだろう。基底状態の統計的サンプリングを用いるフェルミオン系の量子モンテカルロ(QMC)法は、こうした問題に対する最も強力な手法の1つである。制約を用いてフェルミオン系での負符号問題を制御することで、古典的計算の限られた柔軟性による潜在的に大きな偏りの代償として、QMCの効率性が確保されている。今回我々は、制約付きQMCと量子計算を組み合わせてそうした偏りを低減する手法を提案する。我々は、最大16個のキュービットを用いて今回のスキームを実験的に実装し、最大120の軌道を持つ化学系で実行される制約付きQMC計算を不偏化した。この実験は、量子コンピューターの助けを借りて実行された最大規模の化学シミュレーションであり、面倒な誤差軽減をせずに最新の古典的方法に匹敵する精度を達成している。今回のハイブリッド量子古典計算モデルは、一般的な変分量子固有値ソルバーと比較して、基底状態波動関数を過剰に正確に準備し測定する必要のない、電子構造の問題に関する量子的手法の実用上の優位性を実現する代替経路を提示している。

