Perspective

生物地球化学:全球炭素循環の陸から海へのループ

Nature 603, 7901 doi: 10.1038/s41586-021-04339-9

海洋による炭素貯蔵と陸域による炭素貯蔵は独立して定量化されることが多く、陸水、河口、干潟、大陸棚水を通した陸域から海洋への炭素輸送、すなわち陸域から海洋への連続水系(LOAC)を十分に考慮していない。今回我々は、産業革命以前の、気候変動などの人類による直接介入によって乱される前のLOAC炭素循環を評価する。全球炭素循環に関する我々の観点では、河川を通して陸域生態系から外洋へ炭素を輸送する従来の「長距離ループ」は、陸域生態系から陸水へ炭素を輸送するループと干潟から外洋へ炭素を輸送するループという2つの「短距離ループ」によって強化されている。我々は、質量収支法を用いて、陸域生態系によって吸収された後、海洋へ輸送され、放出されて大気へ戻った産業革命以前の大気中二酸化炭素の量は、0.65 ± 0.30(±2σ)Pg C yr−1になることを見いだした。人類は、陸域生態系、陸水、大気の間の炭素循環を加速し、干潟や沈水植生による大気中二酸化炭素の吸収を減少させてきた。こうしたLOAC炭素フラックスの変化を無視すると、陸域生態系による炭素貯蔵を0.6 ± 0.4 Pg C yr−1過大評価し、堆積層と海洋による炭素貯蔵を過小評価することになる。我々は、今後のLOACフラックス評価の不確かさを減らすのに重要な、知識の欠落を明らかにする。

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