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量子物理学:固体キュービット用の核スピン波量子レジスター

Nature 602, 7897 doi: 10.1038/s41586-021-04293-6

光学的にアドレスできる個々のキュービットを取り囲む固体核スピンは、量子ネットワーク、量子計算、量子シミュレーションの極めて重要なリソースである。キュービットのデコヒーレンスの緩和には通常、疎な核スピン浴を有するホストが選ばれるが、核スピンに富むホストにおいてコヒーレント量子系が開発されれば、量子情報への応用向けにより広い範囲の材料の探索が可能になる。こうした高密度核スピンアンサンブルの集団モードから、量子ストレージの自然な基盤が得られる。しかし、これを単一スピンキュービットのリソースとして用いるのは、これまで困難であった。今回我々は、核スピンに富むオルトバナジン酸イットリウム結晶にドープされた、高度にコヒーレントで光学的にアドレスされる171Yb3+キュービットを用いて、隣接する51V5+格子イオンの多準位核スピン状態を操作するロバストな量子制御プロトコルを開発した。我々は、動的に生成したスピン交換相互作用を介して、この核スピンアンサンブルを偏極させ、集団スピン励起を生成し、次にこれらを用いて量子メモリーを実装した。さらに我々は、最大限にエンタングルした171Yb–51Vベル状態の生成と測定も実証した。今回のプラットフォームは、従来の無秩序な核スピンを用いた量子メモリーとは異なり、決定論的で再現性があり、あらゆる171Yb3+キュービットに対して同一の量子レジスターが確保される。我々の手法によって、高密度の核スピン浴の複雑な構造を利用する枠組みが得られ、単一希土類イオンのキュービットを用いて大規模量子ネットワークを構築する道が開かれる。

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