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神経科学:皮質の準備活動は学習した運動記憶に索引を付ける
Nature 602, 7896 doi: 10.1038/s41586-021-04329-x
さまざまな運動行動を学習して実行する、という脳の目覚ましい能力は、神経集団が多様な活動パターンを生み出す能力を利用している。今回我々は、運動学習に伴う、運動皮質の準備活動における系統的変化について調べた。我々は、アカゲザル(Macaca mulatta)で、一部の運動方向にだけ新たな筋力を生じる回転力場において、上肢到達運動課題を訓練した。その結果、手の力を予測する神経サブスペースで、準備活動の変化が、学習した行動調節を追跡して既存の活動パターンと更新された動きを再連関させていることが分かった。運動準備活動は、力を予測するサブスペースと直交する神経集団の次元に沿って、学習で変わらない方向を含めた全ての運動方向に対して一様に変化することが見いだされた。回転力場を除いた休止期間には、準備活動は力を予測するサブスペースに徐々に戻るが、一様な変化は残存した。こうした残存する準備活動パターンが、学習した場の運動記憶を保持して、同じ回転力場の再学習の加速を助けている可能性がある。別の一連の回転力場を続けて学習すると、神経状態スペースにおいて複数の関連運動記憶を分ける、対応する一連の力場特異的な一様の変化が観測された。準備活動のこうした一様な変化の正確な構造は、運動記憶に索引を付ける役割を持つ可能性があり、これによって広範な運動レパートリーの獲得・保持・再生が促進されると考えられる。

