Article
天文学:X線観測によって明らかになった惑星物質を降着させている白色矮星
Nature 602, 7896 doi: 10.1038/s41586-021-04300-w
大半の白色矮星の大気は重元素で汚染されており、こうした重元素は短い時間スケールで光球から沈降すると考えられている。これは、小惑星、彗星、巨大惑星からのデブリの進行中の降着の特徴であると解釈されてきた。このシナリオは、いくつかの白色矮星周辺のデブリ円盤や、惑星の破片のトランジットの検出によって裏付けられている。しかし、光球に存在する金属は進行中の降着に対する間接的な証拠にすぎず、推測される降着率と母天体の組成は、白色矮星の大気中における拡散や混合の過程のモデルに大きく依存する。今回我々は、汚染された白色矮星G29–38からのX線を4.4σで検出したことを報告する。測定されたX線光度から、ṀX = 1.63+1.29−0.40 × 109 g s −1という瞬間的な降着率が導き出された。この値は、恒星大気モデルには依存しない。この降着率は、G29–38の光球の組成に関するこれまでの研究から得られている推定値より大きく、デブリを降着させている白色矮星のスペクトルをモデル化するには、対流のオーバーシュートが必要である可能性が示唆される。また、kBT = 0.5 ± 0.2 keVという低いプラズマ温度が測定され、低い降着率で降着中の白色矮星に対して予測される爆撃解が裏付けられた。

