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物性物理学:強誘電体の非整合スピン結晶
Nature 602, 7896 doi: 10.1038/s41586-021-04260-1
フェロイクス、特に強磁性体では、特定の電気的境界条件や機械的境界条件を与えると、磁気渦やスキルミオンなどの複雑なトポロジカルスピン構造が形成されることがある。電気双極子に基づく単純な渦状トポロジカル構造は、特別に作製された強誘電体系、特にPbTiO3/SrTiO3などの強誘電体–絶縁体超格子において観測されており、この材料はその後、脱分極場が大きいことからモデル系となることが示されている。ジャロシンスキー–守谷相互作用(DMi)によって駆動される規則正しい磁気スピン格子に対応する電気双極子の系は、これまで実験的に観測されていない。今回我々は、SrRuO3電極に挟まれたPbTiO3エピタキシャル単層においてドメイン構造を調べた。そして、ドーナツ状のコアに沿った第二の秩序化によって変調される、時計回りと反時計回りの周期的な強誘電渦を観測した。その結果生じたトポロジーは、計算で裏付けられるように、2つの直交する周期的変調を有する迷路状パターンであり、これらの変調が形成する非整合極性結晶によって、強磁性体材料で最近発見された非整合スピン結晶に類似した強誘電体の非整合スピン結晶が得られた。今回の知見は、強磁性体と強誘電体のトポロジー間の境界をさらに曖昧にし、DMiによって駆動される磁性相に対応するさらなる電気的な相を実験的に実現する道筋を明確にするものである。

