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工学:インメモリーコンピューティング向けの磁気抵抗メモリーデバイスのクロスバーアレイ

Nature 601, 7892 doi: 10.1038/s41586-021-04196-6

アナログ技術を取り入れた人工ニューラルネットワークを実装することで、完全デジタル方式に代わる代替低電力技術が得られる可能性がある。注目すべき例の1つに、人工ニューラルネットワークによく見られる積和演算をアナログ方式で実行する、不揮発性メモリーのクロスバーアレイに基づくインメモリーコンピューティングがある。そうした手法には、抵抗変化メモリー、相変化メモリー、フラッシュメモリーなどのさまざまな不揮発性メモリーが用いられている。しかし、スピン移行トルク磁気抵抗ランダムアクセスメモリー(MRAM)の技術には、耐久性や大規模商業化などの実用的利点があるにもかかわらず、MRAMクロスバーアレイの開発は依然として困難である。その原因はMRAMの抵抗が低いことにあり、こうした抵抗の低さによって、電流の総和を用いてアナログ積和演算を行う従来のクロスバーアレイでは、消費電力が大きくなると思われる。今回我々は、抵抗の総和を用いてアナログ積和演算を行うアーキテクチャーによってこの低抵抗問題を克服する、MRAMセルを用いた64 × 64クロスバーアレイについて報告する。このクロスバーアレイは、28 nm CMOS(相補型金属酸化膜半導体)技術で、読み出し電子回路と集積されている。我々は、このアレイを用いて、2層パーセプトロンを実装し、MNIST(Modified National Institute of Standards and Technology)データベースの1万個の手書き数字を93.23%の正確度(ソフトウエアベースライン:95.24%)で分類した。測定誤差を用いたより深い8層のVisual Geometry Group-8ニューラルネットワークのエミュレーションでは、分類の正確度が98.86%(ソフトウエアベースライン:99.28%)に向上した。さらに我々は、このアレイを用いて10層ニューラルネットワークの中の1層を実装し、顔検出を93.4%の正確度で実現した。

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