Article

神経回路:海馬の空間選択性を増幅する局所回路

Nature 601, 7891 doi: 10.1038/s41586-021-04169-9

大脳皮質では、局所回路構成によって特徴選択性の出現が促される。しかし海馬で、錐体細胞の空間受容野が、特定の結合モチーフに基づいた局所演算で調節されているかどうかは、まだ分かっていない。今回我々は、単シナプス逆行性トレーシングと単一細それらの胞分解能の光遺伝学的操作を行うためのin vivo電気穿孔法を開発し、ナビゲーションの際の場所細胞と微小回路との動的な相互作用を調べた。その結果、CA1域には局所回路機構があり、これを介して個々の場所細胞の空間的同調がその細胞の属する機能的反回性サブネットワークに伝えられていることが分かった。各ニューロンの場所受容野の出現は、それらのシナプス前介在ニューロンの亜集団に逆方向の選択性を作り出し、その場所に機能的に共役した場所細胞群を動員した。このように、単一CA1ニューロンの空間選択性は、局所回路の可塑性によって増幅され、フィードフォワード入力構造を崩すことなく環境特徴を局所的に柔軟にスケーリングできる効果的な多ニューロン表現を可能にしている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度