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気候科学:新第三紀初期の海水準変動を説明する巨大な西南極氷床

Nature 600, 7889 doi: 10.1038/s41586-021-04148-0

遠隔地の記録から推定される前期中新世から中期中新世の約40~60 mの海水準変動は、温暖化のピーク時に東南極の氷がほぼ全て失われたことを反映していると解釈されている。これは、中期中新世の最も温暖な時期であっても東南極の陸氷の大半が保持されていたことを示唆する氷床モデル実験の結果とは対照的である。前期中新世に大規模な西南極氷床(WAIS)が存在し、大陸棚外縁部の大部分にまで拡大して、最大の氷床体積を占めていたとすれば、データとモデル出力を一致させることができる。今回我々は、WAISの大規模な拡大が前期中新世(約1772万〜1740万年前)に起こったことを立証する、最古の地質学的証拠について報告する。地球化学的データと岩石学的データによって、ロス海中央部の国際深海科学掘削計画(IODP)のサイトU1521で採取された氷河海成堆積物が西南極に由来することが示され、これは、ロス海大陸棚の大部分を覆うWAISの存在を必要とする。地震データ、岩石学的データ、花粉データから、基盤岩に接地した氷がサイトU1521に断続的に接近したことが明らかになった。この堆積物群から算出された侵食速度は長期平均値を大きく上回っており、これは、西南極大陸が急速に侵食されてたことを示唆している。従って、この期間は、海洋性のWAISの形成における重要な段階であり、南極氷床の進化の転換点だった。

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