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生化学:ALKによるリガンド受容の構造的基盤

Nature 600, 7887 doi: 10.1038/s41586-021-04141-7

受容体型チロシンキナーゼALK(anaplastic lymphoma kinase)は、がん原遺伝子ALKにコードされていて、主に発生中の神経系で発現される。神経系の発生後、ALKの活性は学習と記憶に関連し、エネルギー消費を制御していて、ALKの阻害は食餌誘導性肥満を防ぐことができる。また、異常なALKシグナル伝達は多くのがんを引き起こす。特に、完全長ALKは小児神経芽細胞腫の重要なドライバーで、この場合はALKに変異が生じているか、あるいはリガンドによる活性化が起こっているかのどちらかである。今回我々は、ALKの細胞外グリシンリッチドメイン(GRD)の結晶構造を報告する。GRDは活性化ペプチドに結合して受容体活性を調節する。ALK GRDをリガンドに融合させると二量体である受容体複合体が捕捉可能になり、ALKがその調節性リガンドに応答する仕組みが明らかになった。GRD中のグリシン反復配列が剛直なヘリックスを形成していて、これが主要なリガンド結合部位を、ALKの二量体化を仲介する離れたポリグリシン伸長ループ(PXL)から引き離していることが分かった。一方の受容体のPXLは、リガンドが結合した2つ目の受容体と相互作用することにより、この複合体のセンサーとして機能する。PXLの変異、あるいはPXLを標的とする抗体により、ALKの活性化は起こらなくなる。まとめると、これらの結果は、ALKがその変則的な構造を用いて調節を行う仕組みを説明していて、また、小児神経芽細胞腫などのALKを発現するがんの新しい治療法を示唆している。

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