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発生生物学:線虫の有糸分裂後の神経系に見られる時間的推移

Nature 600, 7887 doi: 10.1038/s41586-021-04071-4

多くの動物では、神経系の大部分は胚発生の期間に形成され、神経回路に組み上げられる。しかし、幼若期においても、神経系はまだ大規模な構造的・機能的変化を経ており、完全に成熟した神経系は最終的に成体期までに形成される。後胚発生期を通した有糸分裂後ニューロンの分子的変化、およびそれらの時間的推移を制御する遺伝子プログラムについては、十分に解明されていない。今回我々は、モデル系である線虫の一種Caenorhabditis elegansを用いて、有糸分裂後の神経系の異なる機能状態(移動運動行動)とそれらに対応する異なる分子状態(トランスクリプトーム)の特徴を、後胚発生期全体にわたって網羅的に調べた。その結果、遺伝子発現においてニューロンタイプ特異的な変化が広範に認められ、その多くは、保存された異時性のマイクロRNAであるLIN-4の発生に伴う発現上昇と、それに続く、標的転写因子lin-14遺伝子の抑制を介した成熟ニューロン転写プログラムの促進によって制御されていることが分かった。これらの分子的推移の機能への影響は、LIN-14転写因子の時間的に調節された標的で神経ペプチドをコードする遺伝子nip-45によって例示され、この遺伝子は、後胚発生期の探索行動に見られるいくつかの異なる時間的推移に必要であることが分かった。今回の研究は、ニューロンタイプ特異的な遺伝子の組を制御して後胚発生の時間的・性的・環境的な側面にわたって異なる行動状態を修飾する、という調節戦略について洞察を与えるものである。

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