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材料科学:準結晶ダイヤモンドの合成
Nature 599, 7886 doi: 10.1038/s41586-021-04122-w
自然界の固体は一般に、その物質に長距離格子周期性が存在するかどうかに応じて、結晶状態と非結晶状態に分類される。しかし、結晶の長距離秩序の程度が著しく減少すると、これら2つの状態の区別は根本的難題にぶつかる可能性がある。今回我々は、結晶ダイヤモンドとも非晶質(アモルファス)ダイヤモンドとも異なる、準結晶状態のダイヤモンドを報告する。この準結晶ダイヤモンドは、原子殻数個分までの明確な中距離結晶秩序を持つサブナノメートルサイズの準結晶子から構成されており、面心立方晶のC60を前駆体として用い、高温高圧条件(例えば、1600 K および30 GPa)で合成された。準結晶ダイヤモンドの構造的特徴は、X線回折、高分解能透過型顕微鏡法、先進的な分子動力学シミュレーションを組み合わせることによって特定された。準結晶ダイヤモンドの形成は、圧縮されたC60に生じた核生成部位の高密度分布と、強いsp3結合に起因する非晶質ダイヤモンドの著しい第二最近接短距離秩序の結果である。今回の準結晶ダイヤモンドの発見によって、充実した炭素ファミリーに特異な形態のダイヤモンドが加わった。このダイヤモンドは、特徴的な物理特性を示し、今後の新材料開発に利用できる可能性がある。さらに今回の研究は、構造景観にわたる非晶質状態と結晶状態の間の長さスケールのミッシングリンクを明らかにするものであり、非晶質材料から生じる複雑構造の認識に大きな影響を及ぼす。

