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生理学:MC3Rが栄養状態を小児期の成長および思春期のタイミングと結び付ける
Nature 599, 7885 doi: 10.1038/s41586-021-04088-9
後生動物の体内エネルギー貯蔵の状態は脳へと伝達され、これが行動、成長、栄養素分配、発生の主要な側面を調節している。中枢メラノコルチン系はメラノコルチン4受容体(MC4R)を介して作用し、食欲、食物摂取、エネルギー消費を制御する。本論文では、MC3Rが、性成熟のタイミング、線形成長の速度、除脂肪量の増加を調節することを示す証拠を提示する。これらはいずれも、エネルギー感受性の過程である。MC3Rに機能喪失変異を有するヒトでは、まれなホモ接合の個体を含め、思春期の開始が遅延することが分かった。また、マウスでの以前の知見と一致して、そうした個体では線形成長、除脂肪量、循環血中のIGF1レベルの抑制が見られた。Mc3r欠損マウスは性成熟が遅く、生殖周期の長さは栄養的な摂動に対して非感受性であった。Mc3rは、生殖および成長を制御する視床下部ニューロンで豊富に発現しており、その発現量は出生後の発生中に、性成熟の調節における役割と一致する様式で増加した。これらの知見から、MC4Rを介したシグナル伝達がカロリーの獲得および保持を制御するのに対し、MC3Rを介したシグナル伝達は主に、カロリーの成長への配分、除脂肪量、性成熟のタイミングを調節するという、中枢メラノコルチン経路による栄養素感知の分岐モデルが示唆される。

