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がん:ペプチドを中心としたCARによる細胞内がんタンパク質の交差HLA標的化

Nature 599, 7885 doi: 10.1038/s41586-021-04061-6

発がん性ドライバーの大半は細胞内のタンパク質であるため、個々のヒト白血球抗原(HLA)アロタイプによって提示される変異ペプチド(ネオアンチゲン)を免疫療法の標的とするには制約がある。しかし、ほとんどのがんでは変異負荷はあまり高くなく、ネオアンチゲンに基づく治療を用いた応答を得るには不十分である。神経芽細胞腫は小児がんの一種であり、変異をほとんど持たない代わりに、エピジェネティックに脱調節された転写ネットワークによって引き起こされる。今回我々は、神経芽細胞腫の免疫ペプチドームでは、腫瘍発生に不可欠なタンパク質に由来するペプチドが多く見られることを示し、HLA-A*24:02上で見つかった未変異ペプチドQYNPIRTTFに着目した。このペプチドは、神経芽細胞腫依存性遺伝子でマスター転写調節因子のPHOX2Bに由来する。QYNPIRTTFを標的とするために、予測された潜在的な交差反応性ペプチドによる対比パンニング戦略を用いて、ペプチドを核としたなキメラ抗原受容体(CAR)を開発した。さらに、同様の様式で提示された場合、ペプチドを核としたCARは、別のHLAアロタイプ上のペプチドも認識できると仮定した。計算モデル化から得られた情報により、PHOX2Bのペプチドを核としたCARは、HLA-A*23:01や極めて多様化したHLA-B*14:02によって提示されたQYNPIRTTFも認識することが明らかになった。最後に我々は、これらのHLAを発現する神経芽細胞腫細胞のin vitroでの強力で特異的な殺傷と、マウスでの完全な腫瘍退縮を実証した。これらのデータは、ペプチドを核としたCARには、免疫治療標的のプールを大幅に拡張して非免疫原性の細胞内がんタンパク質を含められる可能性があり、従来のHLAの制約を破ってこのような療法の利益を受けると考えられる患者集団を広げることを示唆している。

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