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発生生物学:形状で制約されるin vitroでのヒト神経管の形態形成
Nature 599, 7884 doi: 10.1038/s41586-021-04026-9
ヒトの器官形成を理解することは、広範囲にわたる医学的意味を持つ科学的な難題である。三次元幹細胞培養から、ヒト細胞の分化に対する手掛かりが得られている。しかし、現在の手法では足場のない幹細胞凝集体を用いているため、再現性のない組織形態やばらつきのある細胞運命パターンが生じ、これによって幹細胞凝集体の器官形成再現能力が制限されている。今回我々は、微細パターンを持つ幹細胞が、正確な三次元細胞運命パターンと器官形態に自己組織化できるようにする、チップベース培養系を報告する。我々はこの系を用いて、培養皿中で、ヒト幹細胞からの神経管の折りたたみを再現した。神経誘導を行うと、神経外胚葉が、非神経外胚葉で覆われた長さ約1 mmの神経管へと折りたたまれた。折りたたみは90%の忠実度で起こり、発生中のヒト神経管と解剖学的に類似していた。我々は、神経外胚葉と非神経外胚葉が、折りたたみの形態形成に必要かつ十分であることを見いだした。また我々は、折りたたみを促す2つの機構を特定した。1つは神経外胚葉の頂端収縮であり、もう1つは非神経外胚葉による細胞外マトリックス合成を介した基底部の接着である。薬剤を用いてこれら2つの機構を標的とすると、神経管異常に類似した形態学的異常が引き起こされた。さらに、神経組織の幅が神経管の形態を決定することが明らかになり、前後軸に沿った形態は、分子勾配に加えて神経外胚葉の形状に依存していることが示唆された。我々の手法は、健康と疾患におけるヒト器官形態形成研究に新しい道筋を示している。

