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ウイルス学:受容体LDLRAD3と結合したベネズエラウマ脳炎ウイルスの構造

Nature 598, 7882 doi: 10.1038/s41586-021-03909-1

ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)はエンベロープを持つRNAウイルスで、ヒトやウマに感染すると脳炎を引き起こし、死に至らせることがある。VEEVが引き起こす病気を防ぐ、あるいは治療する薬剤やワクチンは今のところ存在しない。最近、LDLRAD3(low-density lipoprotein receptor class A domain-containing 3)が、VEEVの宿主細胞への侵入受容体であることが突き止められた。今回我々は、VEEVウイルス類似粒子と複合体を形成したLDLRAD3の細胞外ドメイン1(LDLRAD3-D1)の分解能3.0 Åでのクライオ電子顕微鏡構造を示す。LDLRAD3-D1はコルク栓に似た構造を持ち、ウイルス表面の三量体スパイクにあって隣接しているVEEV E2–E1ヘテロ二量体間の割れ目に、疎水性相互作用と極性相互作用を介して差し込まれている。LDLRAD3-D1での変異誘発研究によって、VEEVとの重要な相互作用に関わっている残基が明らかになった。注目すべきは、LDLRAD3-D1の複数の変異体ではVEEVに対する結合の親和性が著しく上昇していることで、これは、LDLRAD3-D1がVEEV侵入の阻害物質を開発する足掛かりとなる可能性を示している。今回の構造は、アルファウイルスの構築やアルファウイルスへの受容体の結合についての手掛かりをもたらすもので、ここからアルファウイルスに対する治療対策開発の道筋が見えてくるかもしれない。

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