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物性物理学:菱面体晶3層グラフェンにおけるハーフメタルとクォーターメタル

Nature 598, 7881 doi: 10.1038/s41586-021-03938-w

強磁性は、高度に局在したd軌道を電子が占める遷移金属化合物において、最もよく見られる。しかし、強磁性秩序は、低密度二次元電子系においても生じる可能性がある。今回我々は、菱面体晶3層グラフェンにおけるゲート調整されたファンホーブ特異性によって、電子系の自発的強磁性分極が駆動され、1つ以上のスピン・バレーフレーバーが生じることを示す。我々は、キャパシタンス測定と輸送測定を用いて、量子振動が四重縮退、二重縮退、一重縮退を示す相の間で、密度と電気変位場に応じた一連の転移を観測した。これらの相はそれぞれ、スピン・バレー縮退した正常金属、スピン分極した「ハーフメタル」、スピン・バレー分極した「クォーターメタル」と関連している。電子ドーピングの場合、データの顕著な特徴は、バレー異方性相互作用を取り入れた現象論的なストーナーモデルによってよく捉えられることが分かった。正孔充填の場合は、フェルミ面トポロジーにおける破れた対称性と転移の微妙な相互影響を特徴とする、より豊かな相図が観測された。さらに我々は、回転配置した六方晶窒化ホウ素基板を用いて、モアレ超格子を導入した。その結果、意外にも、アイソスピン秩序は弱く摂動されるだけで、1/2または1/4超格子バンド充填において遍歴ハーフメタルまたはクォーターメタル状態が生じる場合には常に、モアレポテンシャルがトポロジカルに非自明なギャップ状態の形成を促進することが見いだされた。今回の結果は、菱面体晶グラフェンが、多体理論の十分制御された検証を行うのに理想的なプラットフォームであることを示すとともに、モアレ物質における磁性の性質が基本的に遍歴的であることを明らかにしている。

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