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古海洋学:鮮新世における赤道太平洋の温度とpH勾配の分離

Nature 598, 7881 doi: 10.1038/s41586-021-03884-7

赤道太平洋の海洋ダイナミクスは、世界中の海洋生態系と陸域生態系に影響を及ぼす熱帯の気候パターンを駆動している。この領域が地球温暖化にどのように応答するかは、全球の気候、経済の安定性、生態系の健全性に大きな影響を与える。そのため、数多くの研究によって、温暖化した地球におけるこの領域の将来の振る舞いの類似として、鮮新世(530万~260万年前)と後期中新世(約600万年前)の赤道太平洋のダイナミクスが調べられてきた。この年代から得られた古海洋学的記録は、風が駆動する湧昇流の減少を示唆する、赤道太平洋に沿った東西方向の海面水温の勾配の低下を示す代理指標の証拠と、一般により強い湧昇流に起因する、東太平洋における生物学的生産力の向上を示す証拠という、一見矛盾する結果を提示している。今回我々は、前期鮮新世/後期中新世の、現在とは根本的に異なる循環レジームによって、より年代が古く、より酸性で、より栄養素に富む水が赤道太平洋に到達したことを示す新たな証拠を提示して、こうした観測結果に折り合いをつけた。これらの結果から、前期鮮新世/後期中新世の東太平洋において、風が駆動する湧昇流が弱くても生産力が向上する機構が得られた。今回の知見は、赤道太平洋のダイナミクスに新たな光を当てるとともに、地球が来世紀に鮮新世に似たレベルの温暖化に達すると予測されることを踏まえて、近い将来に生じるであろう変化の可能性の絞り込みに役立つ。

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