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気候科学:大気中を浮遊するマイクロプラスチックの直接放射効果

Nature 598, 7881 doi: 10.1038/s41586-021-03864-x

マイクロプラスチックは現在、大気中のどこにでもある汚染物質として認識されており、サイズが小さく密度が低いため、風によって地球の至る所に輸送され得る。鉱物粉末などの大気中に浮遊する粒子状物質である大気エアロゾルは、放射を吸収したり散乱したりすること(直接放射効果)で地球の気候に影響を及ぼしており、そうした影響は一般に有効放射強制力(ERF)という指標で定量化されている。しかし、大気中を浮遊するマイクロプラスチックの放射効果とそれに伴う地球の気候への影響は分かっていない。今回我々は、大気中を浮遊するマイクロプラスチックの光学特性と直接放射効果(エアロゾルと雲の相互作用を除く)を算出した結果を報告する。大気中を浮遊するマイクロプラスチックのERFは、1 m3当たり1個という一様な地表面濃度と高度10 kmまでの鉛直分布を仮定すると、現在の大気中で0.044 ± 0.399 mW m−2と算出された。しかし、マイクロプラスチックの地理的分布や鉛直分布には大きな不確かさがある。マイクロプラスチックが境界層に閉じ込められていると仮定すると、短波の影響が支配的となり、マイクロプラスチックのERFは約−0.746 ± 0.553 mW m−2となる。エアロゾルと放射の相互作用による全ERF(−0.71~−0.14 W m−2)と比較すると、マイクロプラスチックのERFは小さい。しかし、プラスチックの生産は過去70年にわたって急速に増加しており、プラスチックの生産と廃棄物管理法の全面的な見直しに真剣に取り組まなければ、大気中に浮遊するマイクロプラスチックの存在量とERFは増加し続けるだろう。

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