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特集:BICCN:大脳皮質の領域化アトラスによって明らかになった動的な分子シグネチャー

Nature 598, 7879 doi: 10.1038/s41586-021-03910-8

ヒトの脳は、新皮質をはじめとした明確に異なる解剖学的構造に細分化され、そうした構造はさらに、数十に分かれた特殊化した皮質野を取り囲んでいる。初期の形態形成勾配によって、初期の脳領域や皮質野が確立されることは分かっているが、初期のパターンがより細かく、もっとはっきりした空間的違いを生じる仕組みについてはほとんど分かっていない。今回我々は、単一細胞RNA塩基配列解読法を用いて、神経発生が最も活発な時期とグリア形成初期に、10の主要な脳構造と6つの新皮質野のプロファイリングを行った。新皮質内では、第2三半期の初期に、皮質の神経前駆細胞である放射状グリアを含む全ての細胞タイプで、異なる皮質野全体にわたって多数の遺伝子が差次的な発現をすることが分かった。しかし、放射状グリアが中間的な前駆細胞に分化し、最終的に興奮性ニューロンを生じるにつれて、領域ごとのトランスクリプトームシグネチャーの存在量は増加する。自動化されたマルチプレックスsmFISH(single-molecule fluorescent in situ hybridization)法を用いたところ、層状の遺伝子発現パターンは皮質領域全体にわたって非常に動的であることが明らかになった。まとめると我々のデータは、初期の皮質野パターン形成は、強力で相互排他的な前頭葉と後頭葉の遺伝子発現シグネチャーによって決定され、それによって生じた勾配が、連続する発生時点を通してこれらの両極の間の領域を特定化することを示唆している。

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