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特集:BICCN:ヒト新皮質の拡大はグルタミン酸作動性ニューロンの多様化を伴う

Nature 598, 7879 doi: 10.1038/s41586-021-03813-8

大脳新皮質は、ヒトではマウスと比較して、皮質下構造に対する総体積においても、新皮質内部および他の終脳構造と選択的な結合を作るニューロンから成り立っている上顆粒細胞層が占める比率においても、不釣り合いに拡大している。ヒトとマウスの新皮質の単一細胞トランスクリプトーム解析からは、ヒト新皮質では上顆粒細胞層のグルタミン酸作動性ニューロンタイプの多様性が増しており、勾配が皮質の深さに応じて強まることが示されている。今回我々は、こうしたトランスクリプトーム多様性の機能および解剖との関連を知る目的で、パッチクランプ記録、ビオシチン染色、単一細胞RNA塩基配列解読を結び付けたロバストなプラットフォーム(Patch-seq)を開発し、神経外科的に切除されたヒト組織を調べた。その結果、上顆粒細胞層の5つのヒトグルタミン酸作動性ニューロンタイプについて、形態、生理、トランスクリプトームの表現型に強い一致が見られることが分かった。これらは層内で顕著ではあるが限定的ではなく、あるタイプでは、第2層から第3層にかけて全ての表現型が連続的に変化していた。第3層の深部には、はっきりと区別される細胞タイプが複数あり、そのうち2つは、霊長類の長距離投射ニューロンを標識しアルツハイマー病で選択的に消失しているニューロフィラメントタンパク質を発現していた。まとめると今回の結果は、トランスクリプトームに基づく細胞タイプの分類法の説明力を実証するとともに、ヒトの皮質機能において複雑性が増大していることの構造的基盤を示すものであり、疾患では特定のトランスクリプトームを持つ神経細胞タイプが選択的に侵されやすいことを示唆している。

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