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遺伝学:形態学的に正常なヒト組織における体細胞変異誘発のボディーマップ
Nature 597, 7876 doi: 10.1038/s41586-021-03836-1
正常組織に蓄積する体細胞変異は、加齢や疾患と関連している。今回我々は、5人のドナーから提供された9つの器官の形態学的に正常な組織生検について、包括的なゲノム解析を行った。その結果、体細胞変異の蓄積とクローン増殖は、程度はさまざまだが、形態学的に正常なヒト組織で広範囲に見られることが分かった。食道と噴門の組織を除けば、体細胞コピー数多型はほとんど検出されなかった。SBS1とSBS5の変異シグネチャーを伴う内因性の変異過程は、相対的な活性は異なるものの、正常組織全体で普遍的に見られた。外因性の変異過程は、同一ドナーに由来する複数の組織で起こっていた。我々は、空間的な体細胞クローン構造を、サブミリメートルの分解能で再構成した。食道と噴門では、数百マイクロメートルまで拡大した巨視的な体細胞クローンが頻繁に見られたが、結腸や直腸、十二指腸などの組織では、体細胞クローンは微視的なサイズであって、独立に進化しており、おそらく組織の局所的な微小構造により制限されていたと考えられる。我々の研究は、同一個体の体細胞変異とクローン増殖のボディーマップを明らかにしている。

