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気候科学:人工衛星によって絞り込まれた2019~2020年のオーストラリアの火災による膨大なCO2放出量

Nature 597, 7876 doi: 10.1038/s41586-021-03712-y

オーストラリア南東部は、2019~2020年の夏季に地理的に広範囲な激しい山火事に見舞われた。この火災では、大量の二酸化炭素が大気中に放出された。しかし、火災のインベントリーに基づく既存の排出量の見積もりは不確かで、今回の事象では最大で4倍異なっている。今回我々は、人工衛星による一酸化炭素の観測、ベイズ逆解析、観測された二酸化炭素と一酸化炭素の排出量の比を用いて、排出量の見積もりを絞り込んだ。その結果、2019年11月〜2020年1月の二酸化炭素排出量は、715テラグラム(範囲は517~867テラグラム)と見積もられた。この値は、5つの異なる火災インベントリーから得られた見積もりの2倍以上であり、ボトムアップのブートストラップ解析に基づくこの火災事象の見積もり結果とほぼ一致している。オーストラリア北部のサバンナでは火災がたびたび発生しているが、最近の火災は規模と強度が極めて大きく、南東部において異常に広い面積のユーカリ林が焼失している。今回の火災は、部分的に気候変動によって駆動されたことから、より絞り込まれた排出量の見積もりが特に重要になる。これは、今回の事象によって明らかにされたように、大気中の二酸化炭素の蓄積が、火災によって駆動される気候–炭素フィードバックにますます依存するようになる可能性があるためである。

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