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神経科学:視床下部ドーパミンニューロンは持続的なcAMPシグナル伝達を介して交尾を動機付ける
Nature 597, 7875 doi: 10.1038/s41586-021-03845-0
一過性の神経調節は、神経回路と動機付け状態に長期的な影響を与える可能性がある。今回我々は、雄マウスにおいて、交尾の動因とその持続性の根底にあるドーパミン作動性機構を調べた。雌を短時間調べることで、雄の関心は数十分間にわたり交尾にプライミングされるが、一度交尾に成功すると満足感が引き起こされ、それは数日かけて徐々に元に戻る。我々は、これら2つの過程が、視床下部の特殊化した前腹側脳室周囲核および視索前野脳室周囲核(AVPV/PVpo)のドーパミンニューロンによって制御されることを見いだした。雌を調べている間、ドーパミンは交尾行動に非常に重要な領域である内側視索前野(MPOA)で一過的に放出される。MPOAのAVPV/PVpoドーパミン軸索を光遺伝学的に刺激すると、雌への曝露によるプライミング効果が再現された。また、光学的手法と分子的手法を用いて細胞シグナル伝達の追跡と操作を行ったところ、このプライミング効果が、サイクリックアデノシン一リン酸レベルとプロテインキナーゼA活性の増加を介した、MPOA内の交尾関連ドーパミンシグナルの蓄積によって生じることが明らかになった。MPOAでの一過性のドーパミン放出は交尾の成功後に消失し、これは交尾抑制を保証するためと考えられる。この考えと一致して、AVPV/PVpoドーパミンニューロンの抑制は交尾への動機付けを選択的に喪失させ、これらのニューロンを刺激すると性的な満足感を得た後も交尾への動機付けが回復した。以上より我々は、特殊化したドーパミンニューロンからのシグナルの蓄積または抑制が、数分から数日にわたって交尾行動を調節していると結論する。

