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天文学:銀河系内の星間物質における金属量の大きなばらつき

Nature 597, 7875 doi: 10.1038/s41586-021-03780-0

星間物質(ISM)は、イオン化種、原子種、分子種、塵粒子を含む、温度や密度の異なる複数のガスからなる。中性ISMの大部分が中性水素で、イオン化の割合は最大で8%である。銀河系の星のヘリウムより重い化学元素の濃度(金属量)の範囲は、そうした星が異なる時代に形成されたため、数桁に及ぶ。しかし、従来の化学進化モデルでは、太陽近傍のガスはよく混合されていて、その金属量は太陽と同程度であると仮定されている。ISMの化学組成は、紫外吸収線分光法で正確に測定することができる。しかし、塵の枯渇の影響によって、観測可能な気相から金属の一部が取り除かれて固体の粒子に取り込まれるため、ISM金属量のさらに深い分析は最近まで妨げられてきた。今回我々は、銀河系内の25個の星に向かって測定し、塵の補正を行った中性ISMの金属量について報告する。金属量には10倍を超える大きなばらつきがあり(平均は太陽金属量の55 ± 7%、標準偏差は0.28 dex)、多数存在する低金属量の領域では、金属量が最低で太陽の金属量の17%か、それよりさらに低い可能性もあることが見いだされた。高速なガス雲の形で銀河円盤に落下する当初のガスによって、観測された数十パーセク規模の化学的な不均一性が生じた可能性がある。今回の結果は、この低金属量の降着ガスはISMと効率よく混合されないことを示唆しており、近傍に位置する同年代の星における金属量の偏差の解明に役立つ可能性がある。

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