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材料科学:無生物コロイド細胞模倣体における膜貫通輸送

Nature 597, 7875 doi: 10.1038/s41586-021-03774-y

生細胞の主要な側面は、環境からエネルギーを収穫し、それを用いて特定の原子種や分子種を、一般的には不利な濃度勾配に逆らって系の内外に送る能力である。能動輸送によって、細胞は代謝エネルギーを貯蔵し、老廃物を取り出し、細胞小器官にサブマイクロメートルスケールの基本構成要素を供給することができるようになる。生細胞と異なり、非生物系は、生体物質を精密に制御するために特異的に活性化できる精巧な生化学的機構を持たない。今回我々は、単純な大域的変数(光照射やpH)によって平衡から外されて、一般的な微視的な積み荷を捕獲、濃縮、貯蔵、送達できるマイクロカプセルの作製について報告する。今回の設計は、生物から物質を借りておらず、球形細胞膜模倣体として機能する、明確な微小孔を1個持つ中空コロイドを用いている。人工的な自己膨張機構の結果として、精密に調整可能な単分散カプセルが得られており、このカプセルは大量に作製できる。中空コロイドユニットの内部では、光スイッチング可能な触媒が化学勾配を生じさせ、この勾配が膜の微小孔を通して外側へと伝わり、泳動「トラクタービーム」として働いて、目的の物体を細胞内に送り込む。微小孔の形状に起因するエントロピーエネルギー障壁によって、触媒のスイッチがオフでも、この積み荷は保持される。送達は、泳動相互作用の符号を反転することによってオンデマンドで行われる。今回の知見によって、次世代のスマート材料、自律的マイクロマシン、人工細胞模倣体の開発の青写真が得られる。

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