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エネルギー科学:高性能のファイバーリチウムイオン電池織物のスケーラブルな製造
Nature 597, 7874 doi: 10.1038/s41586-021-03772-0
ファイバー状のリチウムイオン電池は、織って織物にでき、将来のウエアラブル電子機器に給電する便利な方法をもたらす可能性があるため、柔軟な電源ソリューションとして魅力的である。しかし、ファイバーリチウムイオン電池を数センチメートル以上の長さで製造するのは難しく、ファイバーを長くすると内部抵抗が高くなり電気化学的性能が損なわれると考えられていた。今回我々は、そうしたファイバーの内部抵抗とファイバー長が双曲線余接関数関係にあり、ファイバー長が長くなると、内部抵抗が最初に減少した後横ばい状態になることを示す。系統的な研究によって、この予想外の結果がさまざまなファイバー電池に当てはまることが確認された。我々は、最適化されたスケーラブルな工業プロセスを通して、長さ数メートルの高性能ファイバーリチウムイオン電池を作製できた。今回の大量生産型ファイバー電池のエネルギー密度は、パッケージングを含めたコバルト酸リチウム/グラファイト・フル電池の総重量を基準にして、85.69 Wh kg−1(標準値は1 Wh kg−1未満)である。その容量維持率は、500回の充放電サイクル後に90.5%、1Cレートで93%に達しており(0.1Cレート容量と比較)、これは、パウチセルなどの市販の電池に匹敵する。ファイバーを10万サイクル曲げた後も、80%を超える容量を維持できた。我々は、工業用レピア織機で織って安全かつ洗濯可能な織物にしたファイバーリチウムイオン電池が、携帯電話をワイヤレスで充電したり、ファイバーセンサーやテキスタイルディスプレイと一体化された健康管理ジャケットに給電したりできることを示す。

