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化学:液体水における水素結合の超高速強化の直接観測

Nature 596, 7873 doi: 10.1038/s41586-021-03793-9

水は、自然界において最も重要だが最も理解されていない液体の1つである。非常に効率の良い振動エネルギーの再分配や緩和など、液体水の異常な特性の多くが、うまくつながった水素結合ネットワークに由来している。水素結合の本質や多くの溶液相化学反応を理解するには、水分子の超高速振動運動の正確な記述が不可欠である。水における振動緩和に関する既存の知見の大半は、超高速分光実験に基づいたものである。しかし、こうした実験は、原子位置の運動を直接分解できず、スペクトルダイナミクスから水素結合ダイナミクスへの難しい変換を必要とする。今回我々は、液体超高速電子散乱を用い、液体水におけるOH伸縮振動の励起に対する超高速構造応答をフェムト秒時間分解能と原子空間分解能で測定した。その結果、80フェムト秒の時間スケールでの約0.04 Åの過渡的な水素結合の収縮と、それに続く約1ピコ秒の時間スケールでの熱化が観測された。分子動力学シミュレーションからは、水素結合における共有プロトンの分布を量子力学的に扱い、構造ダイナミクスをフェムト秒時間スケールで捉える必要性が明らかになった。今回の実験とシミュレーションによって、OH伸長の緩和に先行する水の振動の分子間的な性質が明らかになった。

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