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生物工学:遺伝子治療の薬剤誘発性スプライシングによる調整された制御
Nature 596, 7871 doi: 10.1038/s41586-021-03770-2
これまでの遺伝子治療は複雑な構築物に依存しているため、細かい制御ができなかった。今回我々は、ある小分子へ曝露しておくと遺伝子置換や遺伝子編集の正確な制御が可能になるという、汎用性のあるスイッチエレメントについて報告する。小分子であるこの誘導因子は現在ヒトで使われており、動物やヒトでは経口投与によって生物学的利用が可能となり、末梢組織へも脳へも到達できる。さらに、我々がXonと命名したこのスイッチシステムは、他の調節タンパク質を同時に発現させる必要がない。Xonを使えば、誘導因子を1回経口投与した後には、遺伝子置換や遺伝子編集を制御しながら行う装置が必要とするエレメントの翻訳が起こる。発現の安定性は、この誘導因子の投与量、タンパク質の安定性、再投与によって制御することができる。タンパク質発現の時間的制御を可能にするXonの能力は、細胞生物学分野の応用や動物研究へ適用可能である。また、使用された薬剤が経口投与で生物学的に利用でき、かつ安全であるため、このXonスイッチシステムは、ヒトでの遺伝子治療の適用をさらに精密にし、また個別に調整するためのこれまでになかった優れた方法となるだろう。

