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生化学:カルシウム感知受容体ホモ二量体の非対称な活性化
Nature 595, 7867 doi: 10.1038/s41586-021-03691-0
カルシウム感知受容体(CaSR)は細胞表面にあるCa2+センサーで、ヒトではカルシウム恒常性のマスター調節因子であり、副甲状腺障害の治療に使われるカルシウム受容体作動薬の標的である。CaSRはGタンパク質共役受容体のCファミリーに属し、恒常的にホモ二量体として機能している。各プロトマーは、Ca2+を結合する細胞外ドメインとヘテロ三量体Gタンパク質を活性化する7回膜貫通型ヘリックスドメイン(7TM)を持つ。今回我々は、ほぼ完全長のヒトCaSRについて、不活性状態と、Ca2+や種々のカルシウム受容体拮抗薬または作動薬分子に結合した活性状態のクライオ電子顕微鏡構造を示す。CaSRのホモ二量体は、活性化によって非対称的な7TM構造をとり、プロトマーの1つがGタンパク質との共役の準備に入ることが分かった。この非対称性は、7TMを標的とするカルシウム受容体作動薬が2つのプロトマー中ではっきりと異なる位置を占めることで安定化されるが、カルシウム受容体拮抗薬が結合するとCaSRの7TMは不活性な対称的構造に固定される。これらの結果からCaSR活性化の詳細な構造学的枠組みが得られ、この受容体を標的とする治療薬の合理的な設計がもたらされた。

