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量子物理学:256個の原子からなるプログラム可能な量子シミュレーター上の物質の量子相
Nature 595, 7866 doi: 10.1038/s41586-021-03582-4
物理学や化学における複雑な過程の量子シミュレーションから量子情報処理まで、広範に及ぶ用途に触発されて、現在、プログラマム可能な大規模量子系を構築する幅広い試みが進められている。そうした系によって、強相関量子物質への知見が得られると同時に、計算や計測の新たな方法が可能になる。今回我々は、リュードベリ状態へのコヒーレントな原子励起によって制御される強い相互作用を特徴とする、決定論的に準備した中性原子の二次元アレイを用いる、プログラム可能な量子シミュレーターを実証する。我々はこの手法を用いて、64〜256キュービットのサイズの系に対して、相互作用を調整できる量子スピン模型を実現した。我々は、高忠実度の反強磁性的に秩序化した状態を特性評価するとともに、(2 + 1)次元におけるイジング量子相転移と矛盾しない量子臨界ダイナミクスを実証することによって、この系のベンチマークを行った。次に、相互作用とコヒーレントなレーザー励起が影響し合うことによって生じる新たな量子相をいくつか生成して調べるとともに、実験によって相図をマッピングし、量子ゆらぎの役割を調べた。今回の観測結果によって、複雑な量子物質を調べる新たなレンズが得られ、エキゾチックな量子相、非平衡エンタングルメントダイナミクス、ハードウエア効率の良い量子アルゴリズムの実現を探る道が開かれる。

