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生物工学:モジュール式で調整可能なタンパク質バイオセンサーのde novo設計

Nature 591, 7850 doi: 10.1038/s41586-021-03258-z

天然に存在するタンパク質スイッチは、細胞研究や臨床で使うバイオセンサーやレポーターの開発に転用されてきた。しかし、こういったタンパク質スイッチは数が限られており、しかもその改変は難しい。今回我々は、de novoで設計したタンパク質スイッチを介する情報の流れを逆転させることによって、一般型のタンパク質バイオセンサーを作出できることを示す。これらのスイッチでは、目的とする生物学的出力を引き起こすのは、ペプチドである鍵の結合である。今回設計されたセンサーは、モジュール式の分子装置で、暗い閉状態と発光する開状態があり、分析対象物が結合すると閉状態から開状態へと切り替わる。このセンサーは分析対象の結合をセンサーの活性化に熱力学的に共役させることに基づいているため、必要なのは1個の標的結合ドメインだけであり、これによってセンサーの設計が簡単になり、溶液中での直接の読み取りが可能になる。我々は、抗アポトーシスタンパク質BCL-2、IgG1のFcドメイン、HER2受容体、ボツリヌス神経毒素Bを感度よく検出するバイオセンサーと、心筋トロポニンIや抗B型肝炎ウイルス抗体分子を臨床的に必要な高感度で検出できるバイオセンサーを作製した。また、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)を追跡する診断手法の必要性を考え、この方法を使ってSARS-CoV-2スパイクタンパク質のセンサーと、SARS-CoV-2の膜タンパク質やヌクレオカプシドタンパク質に対する抗体のセンサーも設計した。前者は、de novo設計したスパイク受容体結合ドメイン(RBD)結合要素を組み込んでおり、検出限界は15 pMで、発光シグナルはバックグラウンドレベルの50倍である。このプラットフォームのモジュール性と感度によって、幅広い分析対象についてセンサーを迅速に構築することができるようになるだろう。この手法は、新しい有益な機能を持ち、複数の状態をとるタンパク質システムを作り出すためのde novo設計の威力を分かりやすく示している。

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