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水文学:全球地表水貯留量の変動の人為的改変
Nature 591, 7848 doi: 10.1038/s41586-021-03262-3
地球上の淡水資源の持続可能性には、全球の水循環に対する人為的影響の規模を知ることが不可欠である。しかし、世界の池、湖沼、貯水池の水位の観測が不足しているため、人間が管理する(貯水池の)表層水貯留量の変化の、自然変動と比較した定量化は制限されてきた。そのため、地表の水塊の全球的な貯留量の変動やその人為的な改変の規模はまだ分かっていない。本論文では、地球の地表水貯留量の季節変動の57%が、人間が管理する貯水池で生じていることを示す。我々は、2018年9月に打ち上げられたNASAのICESat-2衛星のレーザー高度計による測定結果を用いて、2018年10月〜2020年7月の22万7386の水塊の水位変動を定量化する、全球の水位の大規模なデータセットを作成した。その結果、人間が管理する貯水池の季節変動は平均0.86 mであるのに対し、自然の水塊の変動はわずか0.22 mであることが分かった。地表水貯留量の自然変動は熱帯の河川流域で最も大きいのに対し、人為的な変動は中東、アフリカ南部、米国西部で最も大きかった。また、強い地域的なパターンも見いだされ、北緯45度以南では地表水貯留の変動の67%が人為的影響によるもので、特定の乾燥地域や半乾燥地域ではほぼ100%が人為的影響によるものであった。経済発展、人口増加、気候変動が全球の水資源を圧迫し続けているが、今回の手法によって、ICESat-2や将来の衛星ミッションによる全球の水循環に対する人為的改変の追跡を可能にする有用な基準が得られた。

