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地球科学:応力誘起アモルファス化が引き金となるリソスフェアマントルの変形
Nature 591, 7848 doi: 10.1038/s41586-021-03238-3
カンラン石に富む岩石の力学的性質は、地球のリソスフェアとアセノスフェアの間の力学的結合の決定に重要である。結晶質物質では、結晶欠陥の動きが塑性流動に不可欠である。しかし、カンラン石に富む岩石の主要構成物質は十分なすべり系を持たないため、ひずみ条件を満たすには付加的な変形機構が必要である。実験的研究では、粒界すべりに関連するカンラン石中の非ニュートン流体的な粒径依存型の機構が示唆されている。しかし、粒界すべりについて微細構造の研究はほとんどなされておらず、働いている物理的機構が単一なのか複数なのかについては意見が一致していない。最も重要なのは、多結晶塑性モデルに粒界の力学を取り入れるための理論的枠組みが存在しないことである。本論文では、カンラン石に富む岩石中の粒界における変形機構を明らかにする。我々は、フォルステライト中では、応力下において粒界でアモルファス(非晶質)化が生じ、こうしたアモルファス相内での粒界移動の活性化によって、カンラン石に富む岩石の延性化が始まることを示す。この機構は、高応力条件(例えば、塑性–脆性遷移など)が出現する地球深部において塑性過程の引き金となる可能性がある。今回提案する機構は特に、カンラン石がガラス遷移温度に到達して粘性低下を引き起こし、粒界すべりを促進させる、リソスフェア–アセノスフェア境界と関連がある。

