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工学:マリアナ海溝における電源内蔵型ソフトロボット
Nature 591, 7848 doi: 10.1038/s41586-020-03153-z
深海は、探査が非常に難しいため、依然として地球上で最大野未知領域となっている。深海では圧力が極めて高いので、メカトロニクスシステムを保護するためには、通常、剛性の高い艇体と圧力補償システムが必要となる。一方で、大型の、または重量のある耐圧システムを持たない深海生物は、極端な深海で生息することができる。今回我々は、マリアナスネイルフィッシュ(Pseudoliparis swirei)の構造に着想を得て、シリコーンマトリックス中に電子機器を組み込むことで給電、制御、作動といった搭載機能が圧力から保護される、深海探査用のテザーなしソフトロボットを開発した。この電源内蔵型ロボットは、剛性の高い艇体を全く必要としない。我々は、電子部品間の接続部分のせん断応力を低減するために、部品間の距離を長くしたり、プリント回路基板から部品を分離したりすることによって、電子機器を分散させた。このロボットの羽ばたき型の鰭に用いられている誘電性エラストマー材料を入念に設計することで、マリアナ海溝におけるフィールド試験では深さ最大1万900 mでロボットを作動させることに成功し、南シナ海においては深さ3224 mでのロボットの自由遊泳が可能になった。我々は、体系的実験と理論的解析によって、電子部品とソフトアクチュエーターの圧力回復力を検証した。今回の研究は、極端条件で用いる軽量ソフトデバイスの設計の能力を浮き彫りにするものである。

