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進化学:ダイアウルフは最後の古代新世界イヌ科系統だった
Nature 591, 7848 doi: 10.1038/s41586-020-03082-x
ダイアウルフ(Canis dirus)は、更新世の南北アメリカ大陸に広く分布したごく一般的な大型食肉類と考えられているが、その進化や絶滅に関してはほとんど知られていない。今回我々は、ダイアウルフの進化史を再構築するために、1万3000年前から5万年以上前にさかのぼる半化石試料に由来する5例のゲノムの塩基配列を解読した。その結果、ダイアウルフは、形態的には現生のハイイロオオカミ(Canis lupus)に近いものの、現生のイヌ科動物から約570万年前に分岐した極めて遠い系統であることが示された。イヌ科動物には全体的に数多くの交雑例が存在するのと対照的に、ダイアウルフと、北米のハイイロオオカミやコヨーテ(Canis latrans)との間には、いずれも遺伝子流動を示す証拠は認められなかった。これは、ダイアウルフがこれらの種の更新世の祖先から隔離されて進化したことを示唆している。今回の結果はまた、ハイイロオオカミ、コヨーテ、ドール(Cuon alpinus)の祖先が、ユーラシアで進化した後、比較的最近になってから北米に定着した一方、ダイアウルフの起源は古代の新世界にあったとする説を支持している。

