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微生物学:抗生物質産生の細菌ホルモンによる制御の分子基盤
Nature 590, 7846 doi: 10.1038/s41586-021-03195-x
アクチノバクテリア類は、多数の抗生物質など特殊な代謝物を産生しており、そうした代謝物は医学や農業において重要な応用がある。これらの代謝物の産生は、拡散性ホルモンのTetRファミリー転写リプレッサー(TFTR)への結合により制御されることが多いが、この分子基盤はまだ明らかにされていない。ストレプトミセス属の細菌Streptomyces coelicolor A3(2)における抗生物質メチレノマイシンの産生は、2-アルキル-4-ヒドロキシメチルフラン-3-カルボン酸(AHFCA)ホルモンがTFTRであるMmfRに結合することで開始する。今回我々は、MmfR–AHFCA複合体のX線結晶構造を報告し、ホルモン認識の構造基盤を確立する。我々はまた、MmfR–オペレーター複合体の単粒子クライオ電子顕微鏡構造を通して、ホルモン結合に際して起こるDNA放出の機構を明らかにする。変異型MmfRおよび合成AHFCA類似体を用いた、DNAの結合と放出のアッセイからは、リガンド認識やDNA放出における個々のアミノ酸残基やホルモン官能基の役割が明らかになった。これらの知見は、合成生物学および新たな抗生物質の発見において、アクチノバクテリア類のホルモンやそれらに関連するTFTRの利用を促進するだろう。

