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化学合成:化学合成用ツールとしての反応のベイズ最適化

Nature 590, 7844 doi: 10.1038/s41586-021-03213-y

反応の最適化は、工業プロセスの収率の最適化から医薬品候補の合成条件の選定まで、合成化学の基礎をなしている。同様に、パラメーターの最適化は、バーチャルパーソナルアシスタントのチューニングからソーシャルメディアや製品推薦システムの訓練まで、人工知能分野の至る所に存在する。実験の実施には高いコストが伴うため、いずれの分野でも、考え得る構成のうち小さい部分集合のみを評価することで数多くの(ハイパー)パラメーター値が設定されている。ベイズ最適化は、応答曲面に基づく大域的最適化反復アルゴリズムで、機械学習モデルのチューニングにおいてこれまで非常に優れた性能を示してきた。ベイズ最適化は、最近は化学にも適用されるようになったが、合成化学における反応最適化へのベイズ最適化の適用と評価については、まだ調べられていない。今回我々は、反応のベイズ最適化の枠組みと、化学者が最先端の最適化アルゴリズムを日常の実験室業務に容易に組み込めるようにするオープンソースソフトウエアツールの開発について報告する。我々は、パラジウム触媒による直接アリール化反応に関する大規模なベンチマークデータセットを収集し、反応最適化におけるヒトの意思決定と比較したベイズ最適化の系統的な研究を行い、ベイズ最適化を現実世界の2つの最適化の取り組み(光延反応と脱酸素フッ素化反応)に適用した。ベンチマーキングは、熟練した科学者や技術者による決定と実験室で行われた実際の実験を関連付けるオンラインゲームを介して行われた。得られた知見は、平均最適化効率(実験数)と整合性(最初に利用できるデータに対する結果の分散)のどちらにおいても、ベイズ最適化が人間の意思決定よりも優れていることを実証している。まとめると今回の結果は、日常的な実験室業務へのベイズ最適化法の採用が、どの実験を行うべきかについてより多くの情報に基づくデータ駆動型決定を可能にすることによって、機能性化学品のより効率的な合成を促進する可能性があることを示唆している。

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