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触媒:α-MoC表面の密集Ptによる安定した低温H2生成触媒
Nature 589, 7842 doi: 10.1038/s41586-020-03130-6
水性ガスシフト(WGS)反応は、一酸化炭素と水を消費して純粋な水素(H2)を生成する工業的に重要な水素生成源である。この反応は、燃料電池用に関心が持たれているが、低温で活性の高い耐久性WGS触媒を必要とする。今回我々は、孤立白金原子(Pt1)とサブナノメートルの白金クラスター(Ptn)をα-炭化モリブデン(α-MoC)表面で安定化させた(Pt1–Ptn)/α-MoCという構造が、313 Kという低温でもWGS反応を触媒することを実証し、一酸化炭素の直接解離に関与する水素生成経路が特定されたことを示す。この反応には、α-MoC表面でのPt1種とPtn種の密集が重要であることが見いだされた。こうした密集によって、金/α-MoCに見られるような触媒失活を生じさせ得る担体の酸化が防止され、この系に高い安定性と高い触媒回転数(金属で規格化した回転数が白金1モル当たり水素430万モル)がもたらされる。我々は、今回実証した戦略が、エネルギー生産用の重要分子(水や一酸化炭素など)の効果的な活性化向けの高活性・高安定触媒の設計の中心となると予想する。

