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大気物理学:成層圏へと発生したブルージェットの観測

Nature 589, 7842 doi: 10.1038/s41586-020-03122-6

ブルージェットは、雷雲頂から成層圏へと円錐状に広がり伝播する、持続時間が数百ミリ秒の雷光に似た大気中の放電である。ブルージェットは、雲の上層の正に帯電した領域と、雲境界とその上空の大気の負に帯電した層の間の絶縁破壊から始まると考えられている。この絶縁破壊によってリーダーが生じ、上方に伝播する際にストリーマーへと遷移する。しかし、このリーダーの性質と、リーダーが雲の上方に伸びて達する高度については、十分に評価されていない。雲頂の青色のミリ秒の閃光はこれまで、短い(と推測される)放電路長(1 km未満)の放電から生じる3〜300 MHzの強い放射のバーストを伴う、広帯域の電場記録における10〜30 μsのパルスであるNBE(narrow bipolar event)と関連付けられてきた。本論文では、雷雲を見渡すことのできる視界が得られる国際宇宙ステーションから行った、時間分解能が10 μsのスペクトル測定の結果について報告する。我々は、1個の雷雨細胞(雷雨セル)から生じた、約10 μs持続する5回の強い青色閃光を観測した。1回の閃光で、成層圏界面(成層圏と電離圏の境界面)に達するパルス状のブルージェットが1つ始まる。観測された閃光は、電離圏の「エルブス(elves)」を伴っていた。雷光のリーダーからの赤色スペクトル帯域の放射は暗く局所的であり、このことから、閃光とジェットがストリーマーの電離波で、リーダー要素はその発生源では短く局所的であると示唆される。我々は、マイクロ秒の閃光が、電波領域で観測される負電荷を帯びたNBEに相当する、可視光領域の事象であると提案する。こうした事象から雲の内部の雷光や地表への雷光が始まることは知られており、本論文で報告したように、成層圏への青い閃光も始まる。

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