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構造生物学:クラスDのGPCRであるSte2の2つのGタンパク質と共役した二量体構造

Nature 589, 7840 doi: 10.1038/s41586-020-2994-1

Gタンパク質共役受容体(GPCR)は、系統発生学的にAからFの6つのクラスに分類されている。脊椎動物GPCR(クラスA、B、CとFに属する)では370以上の構造が決定されており、それらの機能の本質的な解明につながっている。一方、クラスDのGPCRはもっぱら真菌に見られ、その生存や生殖を調節しているが、それらの構造はまだ得られていない。今回我々は、クラスDのGPCRで、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のフェロモン受容体であるSte2の、ヘテロ三量体Gタンパク質Gpa1–Ste4–Ste18と共役した活性状態の構造を決定した。Ste2は、2つのGタンパク質と共役したホモ二量体として精製された。Ste2の二量体界面は、N末端と膜貫通ヘリックスH1、H2とH7、そして第一の細胞外ループECL1により形成されていることが分かった。我々は、オルソログや他のクラスのGPCRとの比較を可能とする、クラスD1包括的残基ナンバリングシステム(CD1)を確立した。Ste2の構造は、クラスAのGPCRと全体的なトポロジーが類似しているが、膜貫通ヘリックスH4が20 Å以上移動しており、Gタンパク質結合部位は、裂け目(cleft)ではなく浅い溝となっている。今回得られた構造は、真菌GPCRを標的とする新規薬剤設計の鋳型となるもので、このような薬剤は多くの難治性真菌症の治療に使用できる可能性がある。

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