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神経科学:眼窩前頭皮質で符号化された価値は経済的選択の原因として関与する
Nature 588, 7838 doi: 10.1038/s41586-020-2880-x
18世紀、ダニエル・ベルヌーイやアダム・スミス、ジェレミー・ベンサムは、経済的選択は主観的価値の計算と比較に従うと提唱した。この仮説は、現代の経済理論や行動経済学研究にも引き継がれているが、行動学的指標では結局のところ、この説を十分に実証することはできない。この説に合致する例としては、経済主体が選択を行う時に、眼窩前頭皮質(OFC)のニューロンが提示された物品と選択した物品の主観的価値を符号化するというものがある。価値を符号化する細胞は複数の要素を統合し、各細胞群の活動のばらつきは選択のばらつきと相関していて、ニューロン集団の活動変化は判断の形成を示唆している。しかし、これらの神経過程と選択の間に因果関係があるかどうかは不明である。より一般的には、経済的選択と脳の価値信号を結び付ける証拠は、依然として相関的なものでしかない。本論文では、OFCのニューロン活動が経済的選択の原因になっていることを示す。我々は、アカゲザル(Macaca mulatta)で2つの電気刺激実験を行った。弱い電流刺激は個々の提供物の主観的価値を増大させ、選択に予測可能なバイアスをかけた。逆に、強い電流刺激は主観的価値の計算と比較の両方を乱し、選択のばらつきを増大させた。これらの結果は、OFCで符号化された主観的価値を評価と選択に結び付ける因果の連鎖を実証したものといえる。

