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ナノスケール材料:原子スケールの閉じ込め下での毛管凝縮
Nature 588, 7837 doi: 10.1038/s41586-020-2978-1
水の毛管凝縮は、自然界や工業技術の至る所で見られ、粒状媒体や多孔質媒体において日常的に起こっており、接着、潤滑、摩擦、腐食など、特性を強く変化させることがあるとともに、マイクロエレクトロニクス、医薬品、食品などの産業界で用いられる多くの工程において重要である。ほぼ一世紀半前に導出されたケルビン方程式は、凝縮現象の記述に頻繁に用いられており、最小で直径数ナノメートルという小さな液体メニスカスまでよく成り立つことが示されている。さらに細い毛管は、周囲湿度下での凝縮に関与することから実用面で特に興味深いが、必要な閉じ込めが水分子のサイズと同程度になるため、ケルビン方程式は破綻すると予想されている。今回我々は、二次元結晶のファンデルワールス集合体を用いて原子スケールの毛管を形成し、その内部での凝縮を調べた。最も薄い毛管(水平方向のチャネル)は高さが4 Å未満で、水を1層分だけ収容できる。意外なことに、このスケールでも、バルク水の特徴を用いた巨視的なケルビン方程式は、親水性の高い(マイカ)毛管における凝縮遷移を正確に記述し、親水性の低い(グラファイト)毛管にも定性的に有効であることが見いだされた。我々は、この一致が偶然であり、原子スケールの毛管と水分子の釣り合いから予想される巨大な振動挙動を抑制する、毛管壁の弾性変形に帰属できることを示す。今回の研究から、可能な限り最小のスケールにおける毛管効果の理解を深めるための基礎が得られ、これは多くの現実的な状況において重要である。

